いよいよ本格的な寒さになってきました。人間があたたかい服に着替えるように、猫たちの被毛は冬毛へと変化します。しかし冬毛になったからといって、それ以上の寒さ対策は必要ないのでしょうか?
今回はそんな疑問を解消するために、猫にとっての快適な温度や寒さ対策で考慮するべきポイント、そして寒さ対策に活用したいアイテムなどをご紹介します。
猫に寒さ対策は必要?
夏と違ってふわふわの冬毛に包まれた猫の姿を見ると、「あったかそう」と思ってしまいますが、猫の種類や毛の質によっては寒さに弱い猫もいるのです。もともと猫の祖先は砂漠で暮らしていたため、気温の変化に苦手という面も。成猫にとって適正な気温は20度前後といわれています。そのため部屋の気温をあまり高くするというのも、愛猫にとってはNGです。
また高齢の猫は健康な成猫よりも寒さに弱いということもあるので、寒さ対策をする必要があります。
寒さ対策で考慮すべきポイントとは?
猫を快適な気温で過ごすための冬の寒さ対策を考えるときに、気をつけたいポイントがいくつかあります。
まず最初に考えるのが、先ほどもお話した猫の年齢です。人間と同じで医療の進化や食事の改善などにより、猫も高齢化しています。今では18歳を超える猫も多くなり、猫と暮らしている方にとっては高齢の猫との生活について考えるシーンも多いですよね。
高齢の猫は成猫よりも寒さに弱いことが多く、23度くらいが適正な気温といわれています。ほかにも病気などで弱っている猫も体温の調整をしづらいので、あたたかい環境を作ってあげるようにしましょう。
猫の生まれ育った環境や、猫の種類などによっても寒さに対する強さが違います。寒さ対策を考えるときには、布団の中にもぐりこんだり、ストーブをつけるとずっとそばにいたりなど、寒がっている様子があるかをしっかりと観察することも大切です。
寒さ対策に便利なアイテム
猫の寒さ対策として便利なアイテムのひとつが、エアコンなどの暖房器具。日中、家に必ず人がいる状況の家であれば、暖房器具を使っての寒さ対策が一番ですよね。
しかし、暖房器具を使用した猫の寒さ対策で気をつけたい点が2つあります。
1つめは湿度の低下。寒い時期は気温の低下にともなって湿度も低下しがちな上に、暖房器具を使用することで部屋の中の湿度はさらに下がってしまいます。乾燥した空気の中では猫が水分不足になってしまうこともありますので、湿度を50~60%に保つようにしましょう。
暖房器具の使用の際に気をつけたい点もう1つは、やけどなどのトラブルです。寒がりの猫の場合にはストーブなどに近づきすぎるということもあります。灯油や電気ストーブなど、熱源に近づけるタイプの暖房を使用する場合には、囲いをつけるなどの方法でトラブルを回避するようにしましょうね。
また、猫はコタツが好きといわれますが、人間用のコタツは足だけを入れる人間と違い、全身を入れてしまう猫にとっては設定温度が高すぎるので、注意が必要です。
人間が家にいない時間が多い場合や、節約のために暖房器具をあまり使用しないという場合には、ブランケットなどを使って猫が寒さを感じたときに移動できるあたたかい場所を用意してあげましょう。
最近ではドーム型のベッドや、あたたかさを保つことができる素材を使用したブランケットなどが販売されているので、猫の好みのものを選んで寒さ対策に役立てるようにしましょう。
また、猫の寝床などに湯たんぽを置くことも猫の寒さ対策にとっては有効。しかし体を付けて眠ることによって低温やけどを起こすこともあります。タオルなどを使ってこのようなトラブルを避けるようにしましょうね。