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研究成果が「教科書」に掲載。アトピー・育毛・抗炎症の分野に光明

アトピー性皮膚炎や育毛に関する研究成果が、科学者の教科書「皮膚の安全性・有用性評価法」に掲載されました。論文や学会で発表した研究成果が評価された結果です。

技術情報協会誌「皮膚の安全性・有用性評価法」について

本書物「皮膚の安全性・有用性評価法」は、皮膚科学の専門家が技術や知識を学ぶために編纂された教科書になります。専門性はさることながら、広く第三者から評価されている先進的な研究が綴られており、新しい技術の習得や、学問を深める際に用いられる専門書です。

皮膚の安全性・有用性評価法
8ページに渡り研究成果が紹介

背景

今回の「教科書」への掲載は、これまで積み重ねてきた研究の集大成と言っても過言ではありません。
一般に研究分野における評価の目安は「論文」による発表です。中でも世界初となる実験結果や理論をまとめた「原著論文」は重要です。またそれに基づく解説や総説が広く認められることで、教科書掲載の対象になります。
私たちはこれまでに数々の論文を発表してきました。世界毛髪研究会議では「最優秀賞受賞」、日本薬学会第133年会では「講演ハイライト」等の名誉ある評価を受けました。今回の教科書への掲載は、それらが集約されたものです。

~ サラヴィオ中央研究所・温泉藻類研究所の研究成果 ~

  • ミトコンドリア活性化による発毛エネルギーを解明した原著論文が「International Journal of Cosmetic Science」に掲載
  • 関節リウマチとミトコンドリアの関係性を解明した原著論文が分子医学専門誌「Molecular Medicine: Current Aspects」に掲載
  • 糖化型脱毛症の発症機構を解明した原著論文が「European Journal of Dermatology(欧州皮膚科学誌)」に掲載
  • 老化物質AGEによる脱毛機構を解明した原著論文が「FRAGRANCE JOURNAL」に掲載
  • アトピー性皮膚炎の発症予防における温泉藻類RG92の有用性を解明した総説が「アレルギーの臨床」に掲載
  • 温泉藻類RG92による健康と美容の促進効果を解説した総説が「FRAGRANCE JOURNAL」に掲載

この他にも数々の論文が専門誌に受理・掲載されております。

~ 招待講演・セミナー ~

  • 世界分子細胞生物学会(中国 大連開催)
  • 化粧品皮膚科学とヘアケアにおける国際会議(アメリカフィラデルフィア開催)
  • フレグランスジャーナル社主催のセミナー(東京)
  • 糖化ストレス研究会(東京)
アメリカ フィラデルフィアで開催された国際会議
中国 大連で開催された世界分子細胞生物学会

アトピー・育毛・関節炎の研究

アトピー性皮膚炎の痒み、AGA(男性型脱毛症)による抜け毛、関節炎による痛みは、細胞が炎症、糖化、酸化のストレスを受けることによって引き起こされることがわかっています。
私たちは、この炎症・糖化・酸化という三大要因を、温泉成分が細胞や遺伝子レベルでどのように抑制するかを研究しています。

アトピー性皮膚炎に関する研究

アトピー性皮膚炎が悪化する原因の1つに「痒み」があげられます。肌が乾燥したり、何らかの刺激が加わると、真皮に存在するC繊維という痒みを伝達する神経が表皮まで伸びてきます。 私たちはアトピー性皮膚炎の痒みを強める神経を抑制させる仕組みについて研究を進めています。 別府温泉で発見した温泉藻類「RG92」は、この神経の成長を抑制する働きがあることを確認しました。

【論文/健康情報誌にて掲載されました】

  • アレルギーの臨床「アトピー性皮膚炎の発症予防における温泉藻類RG92の有用性」
  • 健康「アトピー性皮膚炎に対する 温泉酵素・温泉藻類の効果」
アトピー性皮膚炎の痒みに関与するRG92の効果

育毛・抜け毛に関する研究

ヘアサイクルの乱れから起こる薄毛、炎症によって起こる脱毛等、抜け毛の要因はさまざまです。 その全てに関係するのは、発毛指令を出す毛乳頭細胞と髪を作る毛母細胞、そして細胞のエネルギーを作り出すミトコンドリアです。 私たちは育毛と発毛の促進、抜け毛を抑制させる仕組みについて研究を進めています。 温泉酵母は発毛因子FGF-10を300%に高め、ミトコンドリアも活性化させることが確認されています。

【論文/健康情報誌にて掲載されました】

  • International Journal of Cosmetic Science(国際科学雑誌)原著論文
  • 第7回世界毛髪研究会議(イギリス)マイクロセンサー理論【最優秀賞】
  • 第8回世界毛髪研究会議(韓国)糖化型脱毛メカニズムの解明等
  • 健康「温泉善玉菌が頭皮トラブルをケアして発毛促進」
発毛のエネルギー源であるミトコンドリア研究

関節炎やスポーツ障害に関する研究

その他、今回は本誌では紹介しておりませんが、関節炎等の痛みについても研究を展開しています。「腰が痛い」「ひざが痛い」「股関節が痛い」等の「炎症性関節疾患」における痛みや腫れは、IL-1(インターロイキン1)等の炎症性サイトカインが増加することで進行します。 私たちは炎症性サイトカインをコントロールする仕組みについて研究を進めています。 温泉藻類「RG92」は炎症性サイトカインを抑制する働きがあることが確認されています。

【論文が掲載されました】

  • 日本薬学会第135年会「関節炎の緩和メカニズム」
  • 日本リウマチ学会「別府温泉藻類由来糖脂質の炎症性関節疾患に対する効果」
RG92による関節炎の緩和メカニズム

揺るがないポリシー“安心・安全・効果”

私たちは、原料の研究から商品開発までの一貫体制を敷いており、ポリシーをぶらすことなく商品化しています。その事が「安心」「安全」「効果」に繋がっています。
例えば、アトピー性皮膚炎でお悩みの方は「化粧品がしみる」という切実な問題に直面しがちです。 その問題を解決するには、原料の選定から製法等の技術的な問題までの一連の課題をクリアする必要があります。私たちのポリシー“安心・安全・効果”は、お悩みの方達のリアルな声をヒントに、必要とされる研究、そして必要とされる商品開発へと繋げております。
安心安全で効果を実感できる商品をお客様に届けるポリシーをぶらすことなく、 常に必要とされる企業として皆様のお役に立つ商品を開発し続けたいと考えております。

研究室からのメッセージ

私たちの温泉研究の第一歩は「なぜ温泉で肌が良くなるのか」という素朴な疑問からでした。温泉が「医療」として浸透しているイタリアのアバノ温泉は大変参考になりました。
研究には膨大な時間と労力を費やしてきましたが、温泉酵母の開発、RG92の発見、育毛研究分野での世界タイトル受賞、治療薬開発に関する特許取得、政府機関からの認定等を受ける事が出来ました。
今回、これらの成果が認められて教科書に掲載されたことは、大変名誉なことです。
しかし、生命の仕組みはまだまだ分からない事ばかりです。今後も挑戦を続け、社会の役に立つ研究活動を行っていきます。

2018年6月20日
サラヴィオ中央研究所/温泉藻類研究所
首席研究員 宮田 光義

本書物の入手に関しましては、出版者:技術情報協会のホームページよりご確認をお願い致します。
「皮膚の安全性・有用性評価法」
発刊日:2018年5月31日

技術情報協会のホームページはこちらから (※外部サイト)

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